使い心地のよさと、デザイン性の高さで人気が高まりつつあるのが、イラン南西部で使われてきた絨毯「ギャッベ」。
ギャッベは少々値段は張りますが、魅力がいっぱいあるんです!
まだまだよく知られていないギャッベ。
ここではギャッペはどんなものか、魅力はどんなところか、他の敷物との違い、またおすすめのギャッペをご紹介していきます。
1.ギャッベとは
ギャッベとは、イランの高原南西部(南ペルシャ)の遊牧民カシュガイ族やウリ族が日常的に使ってきた毛足の長い絨毯です。
使われている素材は、南ペルシャの高地で遊牧民族に飼われている上質な羊の毛。
その羊毛を草木染めして、織子によって手作りされたものだけがギャッベと呼ばれます。
織子一人一人の感性で手作りされるギャッベは、全てが一点物となっています。
イランといえば有名なのがペルシャ絨毯ですね。
ギャッベもペルシャ絨毯の一種ともいえます。
一般的に知られている鮮やかで華やかな模様のペルシャ絨毯は、古くは王宮の装飾品として用いられました。
現代でも高級絨毯の王様として世界中に愛好家がいます。
ゴージャスな雰囲気のペルシャ絨毯に対して、ギャッベは遊牧民が日常的に使ってきた絨毯。
羊毛を草木染めして、女性たちの手で織られたギャッベは、素朴で温かな雰囲気を持っています。
長い間、遊牧民の日用品だったギャッベを買い上げて、輸出商品として世界に発信したのがゾランヴァリ社。
それ以来、ヨーロッパを中心にギャッベのすばらしさが世界中に広まりました。
現在、ゾランヴァリ社は、けして安いとは言えないギャッベを購入する時の安心ブランドとなっています。
ゾランヴァリ社について詳しくは、「ゾランヴァリ社のギャッベのおすすめ10選|世界最高峰の絨毯」を読んでみてください。
https://naisou-labo.jp/gabbeh-solanvari/
2.ギャッベの魅力
遊牧民のテント内で使われてきたギャッベ。
床としての役割もあることから、毛足が長く高密度に織り込まれています。
ですから裸足で踏んだ時の弾力は格別なのです。
使われているのは南ペルシャ地方の高地で育った羊の毛。
一日の寒暖差が30℃とも40℃ともいわれる苛酷な地で育った羊の毛は、
保温性、保温性、そして放湿性が高いのが特徴
です。
そんな羊毛で織られたギャッベは、冬は温かい空気を蓄えふんわり温かく、夏は熱や湿気を放出して、ひんやり、さらっとした使い心地。
一年中気持ちよく使える絨毯なのです。
適度に熱を放出するので、電気カーペットの上に敷いても、熱や湿気がこもることなく、快適に使えます。
また耐久性の高さもギャッベの魅力。
嫁入り道具として女性が持参するギャッベ。
一代だけでなく、子供、孫の代へと引き継がれて使われてきました。
織子が手作業で一つ一つしっかり編んでいくからこそ、この耐久性が生まれます。
しっかりと編まれて、毛の密集度が高く、中までホコリなどが入りにくいのもギャッベのうれしい特徴です。
汚れにくさの秘密は羊毛にもあります。
高原で育った脂質をたっぷり含んだ羊毛は、
汚れにくく、防虫効果も高いのが特徴。
水などをこぼしても、なかなかしみこまないので、さっと拭けばかんたんに拭きとれます。
よほどの汚れでない限りは、掃除機をかけるというメンテナンスで充分です。
耐久性の高さから長い期間使うことができるギャッベ。
使い込めば使いこむほど風合いが変化し、さらに魅力が増していくのも楽しみの一つです。
天然素材のみで作られているのもギャッベの特徴です。
原料は羊毛100%、草木が染料に使われています。
肌の弱い小さい子供や敏感肌の人にも優しい絨毯です。
編み目が詰まっていますのでホコリが入り込みにくく、羊毛特有の防虫効果もあるので、しっかり掃除機をかければ、ダニも増殖しにくくなっています。
ホコリやダニのアレルギーのある人にもおすすめです。
デザインの自由さも大きな魅力のギャッベ。
制作にあたり、あらかじめデザイン画を準備することはありません。
成功の象徴「ラクダ」
子供の成長や健康を願う「生命の木」
家庭円満を願う「鹿」
などいくつかのモチーフはありますが、基本的には織子が自由に織り進めていきます。
ですから一枚一枚がすべて違っていて、織子一人一人の感性が反映された作品。
世界に同じものがないというのもギャッベの魅力といえますね。
またデザイン性の高さもギャッベの魅力。
一般的なペルシャ絨毯は一面に緻密な模様が広がって、ゴージャスなインテリアには似合いますが、現代のシンプルなインテリアにはトゥーマッチな場合もあります。
対してギャッベはシンプルなデザインのものがほとんどです。
カラフルながら温かみを感じさせる色使いも相まって、どこか素朴でほっとすさせる雰囲気。
このほっとさせる感じは、みんなが集まるリビングルームや、人を迎える玄関にぬくもりをプラスするのにぴったりです。
とくにナチュラル、北欧タイプなどのシンプルなインテリアを好む人たちに、ギャッベ人気が高まりつつあります。
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3.キリム、ラグとの違い
ギャッペと似たような敷物で、キリムやラグがありますが、これらはギャッペとどう違うのでしょうか。
まずはギャッベとキリムの違いについて紹介します。
ギャッベはイランの南ペルシャ地方で作られますが、キリムが作られてきたのはトルコのアナトリア地方。
またギャッベが織子の感性で即興的に作られているのに対して、キリムは伝統的な幾何学模様が継承されて織られています。
さらに厚さにも違いがあります。平均して1㎝以上、厚いものだと3㎝以上もあるギャッベに対して、キリムは製法の違いもあり薄手の織物です。
次にラグとの違いですが、ラグとは小さいサイズの敷物を表す言葉です。
玄関マットやキッチンマット、部屋の一部にだけ敷いてある敷物はすべてラグと呼べます。
ということは小さいサイズのギャッベを、ラグと呼ぶことも間違いではありませんね。
4.設置場所別おすすめ10選
4-1.リビング用ギャッベ
①ギャッベ リビングサイズG9416
- ギャッベ リビングサイズG9416
- 参考価格:160,600円
サイズ200×153㎝のリビングの主役になるギャッベ。
さまざまな色味のブルーがグラデーションを描き、深い海の中にいるような心癒される一枚です。
②ラグマット ラグ ウール WOOL100% 全厚20mm インド手織りギャッベ
- ラグマット ラグ ウール WOOL100% 全厚20mm インド手織りギャッベ
- 参考価格:99,990円
羊毛のカラーをそのまま生かした、ナチュラルな雰囲気のギャッベ。
長方形が多いギャッベに珍しく、正方形に近い形です。
ゆったりサイズなので、お子さんが遊ぶスペースに敷くのもいいですね。
厚みがあるギャッペはお子さんが転倒しても衝撃を吸収してくれます。
③ラグ ギャッベ ギャベ おしゃれ かわいい 130×190 インド製
- ラグ ギャッベ ギャベ おしゃれ かわいい 130×190 インド製
- 参考価格:42,800円
こちらはインド産のギャッベ。
ギャッベはイラン産を指すので、ギャッベ風絨毯といったところでしょうか。魅力は何と言ってもお求めやすい価格。
「なかなか本場のギャッベには手が出ないけど、まずは雰囲気を味わいたい」という人におすすめです。
しっかりと目が詰まって編まれていますので、ふかふかの肌触りは再現されています。
④ギャッベ ラグ Gradation(グラデーション) 約140×200cm
- ギャッベ ラグ Gradation(グラデーション) 約140×200cm
- 参考価格:49,990円
カラフルな色使いがオシャレなギャッベ。
こちらもインド製です。
インド製にありがちな機械織りではなく、職人が手作りで一枚一枚織りあげています。
本場のギャッペのようにしっかりと編み目が詰まっており、踏んだ時の弾力も充分です。
4-2.玄関マット用ギャッベ
①ギャベ ギャッベ 玄関マット 室内
- ギャベ ギャッベ 玄関マット 室内
- 参考価格:4,990円
「大きなサイズのギャッベにはなかなか手が出ない」という方におすすめなのが、玄関マットサイズ。
こちらの製品もインド製ですので、さらにお求めやすい価格になっています。
一枚置けば玄関が温かな雰囲気になる、こちらの玄関マット。踏んだ感触もとても気持ちよく、おもてなしの気持ちが伝わります。
②おしゃれ ギャベ ギャッペ 玄関マット ギャッベ ウール100 50x80
- おしゃれ ギャベ ギャッペ 玄関マット ギャッベ ウール100 50x80
- 参考価格:6,980円
こちらもインド製のギャッベ。
ウール素材の中でも、特に高品質の「PURE NEW WOOL」を使って編み上げた玄関マットです。
素足で踏んでもチクチクせず、柔らかくふかふかの感触です。
ベージュとグレーのボーダー柄が、ナチュラルなインテリアにもモダンなインテリアにも馴染みます。
③ギャッベ ギャベ 玄関マット 60×40cm ミニサイズ イラン直輸入天然ウール100%手織りラグ
- ギャッベ ギャベ 玄関マット 60×40cm ミニサイズ イラン直輸入天然ウール100%手織りラグ
- 参考価格:9,600円
イラン南部の都市シラーズで買い付けたギャッベです。
同じデザインが1つしかないのがギャッベ。
こちらのショップではさまざまなデザインのギャッベを扱っていますが、もちろんどれも1点もの。
本当に気に入ったデザインがあったら、迷わず購入をおすすめします。
④ギャッベ モダンテイストGabbeh India hundroom
- ギャッベ モダンテイストGabbeh India hundroom
- 参考価格:11,500円
インド製のこちらのギャッベは、明るい色使いとシンプルなデザインが魅力です。
こちらのマットに使われているのは、南米アルゼンチンの良質なウール。
スムーズな質感で柔らかな触り心地です。
4-3.座布団用ギャッベ
①おしゃれ ギャベ ギャッベ 座布団 ウール100 40×40cm
- おしゃれ ギャベ ギャッベ 座布団 ウール100 40×40cm
- 参考価格:2,980円
ギャッベ初心者にも取り入れやすいのが、座布団サイズのギャッベ。
ふかふかで弾力のあるギャッベは、椅子やソファに置くと格段に座り心地がよくなります。
床や畳に置いて、座布団として使う方法も…。
こちらの座布団サイズはインド製で、かなりお求めやすい価格です。
②ギャッベ(ギャベ)ギャッベ 座布団サイズ40cm角 イラン直輸入・天然ウール100%手織りラグ
- ギャッベ(ギャベ)ギャッベ 座布団サイズ40cm角 イラン直輸入・天然ウール100%手織りラグ
- 参考価格:3,960円
こちらは、本物のギャッベが4,000円以内と、かなり手頃な値段になっています。
安さの秘密は、イラン出身のスタッフが直接買い付けを行っているから。
このお値段なら家族の人数分もそろえられますね。
それぞれ好きなデザインを選んで食卓で使えば、さらに温かな空間に。
5.もう騙されない!偽物との見分け方
ギャッベ人気が高まるにつれて、ギャッベ風の絨毯が出回るようになりました。
ギャッベは完全手作業の製品ですから、価格もそれなりにします。
予算の都合で「ギャッベ風でもいいや」と考え、購入される場合はいいのですが、「イラン産の本物のギャッベ」と信じて、まがい物を買わされるのは残念ですよね。
そこでギャッベの本物と偽物の見分け方を紹介していきます。
まずは価格。
完全手作業のギャッベはそれなりのお値段。
ちょっと安すぎるという時は、機械織りの偽物を疑った方がよいでしょう。
また同じデザインのものが複数販売されている時は、偽物だと考えてください。
似たようなデザインでも、手織りの場合は織子の個性やゆがみなどで一枚一枚違いが出るはずです。
機械製のギャッベ風の絨毯は、表から見た時に毛糸一本一本が粒立って見えるという特徴があります。
本物のギャッベは一本一本が粒立つというよりは全体がなじんで見えるはずです。
裏側を見た時に、織り目がまっすぐであったり、模様が長方形の中にきれいに収まっている場合も機械織りと考えてください。
手作業の場合は、手編みのセーターのようにある程度のゆがみが見られます。
座った時や踏んだ時の感触ですが、機械織りの偽物と比べた時に、ふかふかしているのがギャッベ。
どちらかというと弾力があるのが機械織り。
ですが触り心地だけでは正しい判断をすることは難しいようです。
複数の要素を総合して判断してください。
6.まとめ
いかがでしたか。
ギャッベの魅力や他の敷物との違い、偽物の見分け方、おすすめのギャッベをご紹介しました。
手作りの温かみがあり、使い心地もよく、長く使えるギャッペ。
ご家庭のリビングに取り入れると、より温かみがあって、くつろげる空間になりますよ。
気になった方は、お店などで触り心地など確かめてみるのもいいですね。
まずは小さいサイズからお気に入りの一枚を見つけてください!